注文住宅は頭金なしで建てる?フルローンの賢い活用術

目次

頭金なしの「フルローン」は増えている!メリット・デメリットを理解しよう

「注文住宅を建てたいけれど、頭金を用意するのが大変…」。そう感じている方は少なくありません。かつては住宅購入時に費用全体の2割程度の頭金を用意するのが一般的でしたが、近年、頭金なしの「フルローン」でマイホームを持つ人が増えています。実質賃金が伸び悩む現代において、まとまった資金を準備することが難しくなっている背景があるのかもしれません。

しかし、頭金なしのフルローンは、良い面ばかりではありません。この選択が本当にあなたにとって最適なのかを見極めるため、頭金なしで注文住宅を建てる場合のメリットとデメリットを詳しく解説します。あなたの家づくりと資金計画に役立つ情報をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。


なぜフルローンが増えているのか?低金利時代の住宅購入トレンド

なぜ近年、注文住宅で頭金なしのフルローンを選ぶ人が増えているのでしょうか?その背景には、いくつかの社会情勢と金融トレンドが深く関わっています。

  • 低金利の長期化: 住宅金融支援機構の2023年度調査でも、変動金利型の住宅ローン利用者が7割以上を占めています。これは、低金利が長く続いているため、月々の返済額や総支払額を抑えられるというメリットがあるからです。金利が低い時期に借り入れを行うことで、頭金なしでも無理なく返済できるという判断が増えています。
  • 資金の多様な使い道: 以前は「頭金は多ければ多いほど良い」とされていましたが、現在は手元の資金を温存し、教育費や老後資金、あるいは資産運用に回すという考え方も広まっています。特にインフレが懸念される中で、現金を住宅ローン返済に充てるよりも、投資などで資産を増やすことを優先する人もいます。
  • 住宅価格の上昇: 土地や建築費の高騰により、住宅価格全体が上昇傾向にあります。これにより、以前と同じ感覚で頭金を準備しようとしても、その金額がより大きくなってしまい、準備期間が長引く、あるいは準備自体が困難になるという事情もあります。

これらの要因が重なり、「低金利の変動金利で、頭金1割未満」という条件で家を建てる選択が現実的なものとして受け入れられるようになってきているのです。


フルローンで注文住宅を建てる「メリット」と「デメリット」

高額な借り入れになるフルローンは、不安に感じる方もいるかもしれません。そこで、具体的なメリットとデメリットを比較して見ていきましょう。

頭金なしで注文住宅を建てるメリット

自己資金を温存できる

  • 頭金のために貯金を大きく切り崩す必要がないため、手元に資金を残せます。
  • この資金を、緊急時の予備費(病気、失業など)や、子どもの教育費、老後資金、あるいは株式や投資信託などの資産運用に充てることが可能です。
  • 家計に余裕を持たせ、精神的な安心感にも繋がります。

早めに夢のマイホームが手に入る

  • 頭金を貯めるために数年間待つ必要がなくなり、計画を前倒しで進められます。
  • 「子どもが小学校に入るまでに引っ越したい」「消費税が上がる前に建てたい」といった明確な目標がある場合、早期にマイホームを手に入れられるのは大きなメリットですえるでしょう。
  • 特に若い世代や新婚家庭にとって、ライフプランに合わせて早めに自分たちの空間を築けることは、生活の質の向上に繋がります。

インフレ対策として有効

  • インフレ(物価上昇)が進むと、現金の価値は相対的に下がります。頭金なしで今すぐに住宅を購入すれば、現在の低金利で住宅ローンを組むことができ、貯金の価値が下がるリスクを避けられます。
  • 不動産は一般的にインフレに強い資産と言われています。物価が上昇する前に購入しておくことで、将来的に不動産価値が上昇する可能性もあります。

頭金なしで注文住宅を建てるデメリット

月々の返済額が増える

  • 頭金がない分、住宅ローンの借入額は当然ながら全額(または物件価格の100%超)になります。
  • これにより、毎月の返済額が増加し、家計の負担が大きくなります。頭金を入れることで借入額を減らし、返済負担を軽減できるメリットが得られない点は理解しておく必要があります。

総金利負担が大きくなる

  • 借入額が大きくなるため、結果として総金利負担も増加します。
  • たとえ低金利で借りられたとしても、借入期間全体で見ると、頭金を入れた場合に比べて支払う利息の総額は大きくなります。

住宅ローン審査が厳しくなる可能性がある

  • 金融機関にとって、頭金がないフルローンは、頭金がある場合に比べて返済リスクが高いと見なされがちです。
  • 自己資金を準備して住宅購入に充てる姿勢は、金融機関からの信用度を高めます。頭金なしの場合、より厳格な返済能力の審査が行われる可能性があることを覚悟しておくべきでしょう。

金利上昇リスクへの脆弱性

  • フルローンで変動金利を選択した場合、将来的に金利が上昇すると、返済額がさらに増加するリスクが高まります。借入額が大きい分、金利変動の影響も大きくなるため、より慎重な計画が求められます。

頭金なしのフルローンを賢く活用する際の注意点

メリット・デメリットを理解した上で、頭金なしのフルローンを賢く活用するために、以下の点に特に注意しましょう。

1. 将来を見据えた綿密な返済計画を立てる

  • 月々の返済額だけでなく、子どもの教育費、車の買い替え、老後資金、そして家の修繕費など、将来発生するであろう様々な出費を考慮に入れた資金計画を立てましょう。
  • 無理のない返済計画こそが、長期的に安定した生活を送るための基盤となります。「借りられる上限額」ではなく、「無理なく返せる金額」で計画を立てることが重要です。

2. 余裕のある借り入れを心がける

  • 金融機関の審査に通ったからといって、借り入れ可能な上限額まで借りるのは避けましょう。
  • ご自身の収入と支出を正確に把握し、「借りられる金額」よりも「返せる金額」を優先して借入額を設定することが大切です。返済額を抑えれば、その分、生活費や貯蓄に余裕が生まれます。

3. 専門家へ相談することの重要性

  • フルローンで住宅購入を進める場合、ファイナンシャルプランナー(FP)や住宅ローンアドバイザーといった専門家に相談することをおすすめします。
  • 彼らは、あなたのライフプラン全体を見据えた上で、最適な資金計画や住宅ローンの選び方について中立的なアドバイスをしてくれます。
  • 「家を建てた後の生活がどうなるか」という長期的な視点でのシミュレーションもしてくれるため、不安を解消し、安心して家づくりに臨むことができます。

4. 諸費用も考慮に入れておく

  • 「頭金なし」と言っても、住宅ローンは通常、建物や土地の「本体価格」に適用されます。登記費用、印紙税、不動産取得税、住宅ローン手数料、火災保険料などの「諸費用」は、現金で支払う必要があります。これらの費用(物件価格の5~10%程度)も事前に確認し、準備しておきましょう。

フルローンは賢く使えば強力な味方に!カシワ建設にご相談を

頭金なしのフルローンで注文住宅を建てることは、自己資金を温存しながら早期にマイホームを手に入れられるという大きなメリットがある一方で、月々の返済額や総金利負担の増加、審査の厳格化といったデメリットも伴います。

しかし、これらのリスクを十分に理解し、綿密な返済計画を立て、無理のない借り入れを心がけ、必要に応じて専門家のサポートを受けることで、フルローンはあなたの家づくりの強力な味方となり得ます。

カシワ建設では、お客様一人ひとりの資金状況やライフプランを丁寧にヒアリングし、頭金なしのフルローンを含めた最適な資金計画について、分かりやすくアドバイスさせていただきます。群馬県太田市や栃木県足利市を中心に、お客様の不安を解消し、安心して夢のマイホームを実現できるよう、全力でサポートいたします。

「フルローンで家を建てたいけど、具体的にどう進めればいいの?」「自分たちの場合はどのくらい借りられる?」など、どんな疑問でも構いません。ぜひお気軽にご相談ください。私たちと一緒に、後悔のない賢い家づくりをスタートさせましょう。

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